温度管理を行う規模によって、必要なリソースは大きく変わります。以前は多くても建物全体でしたが、近年は複数の建物を対象にすることも増えました。この場合、単独の空間を対象にするシステムでは対応しきれません。地理的に離れているので、カバーできないのは当然です、そこで行われる対策としてネットワークの利用が挙げられます。
たとえば、各店舗がクライアントにあたり、それを統括する本部がホストという構成です。ホストに全店舗の温度データが遅れてきて、それを包括的に管理します。もちろん制御の仕組みも備わっており、最適な設定をリモートで行えることが強みです。この仕組みにより、かなり広いエリアで光熱費を一気に削減できるようになりました。
一方で温度管理による省エネを自動で行うシステムも普及しています。デマンド式の制御であり、リアルタイムで温度を感知しながら設定を変更することが特徴です。学習用のエンジンを積んでおり、最適な調整を次第に行えるようになっていきます。何度か失敗するケースも多いですが、それも学習するので大きな失敗はありません。
このように温度管理にはいくつものパターンが存在します。同時に湿度に関するコントロールも行うと、快適な空間をさらに実演しやすいです。他にも改善を見込める工夫の余地は少なくありません。まだ技術は発展途上ですが、エネルギー問題を抱える日本において、これから注力すべき領域となっています。