温度管理は温度が変化しやすい環境だと、管理の難易度がアップしてハードルが上がりますから、なるべく外気の影響を受けにくい環境を構築することが大事です。温度管理を行う環境を構築するポイントは断熱と気密で、断熱は熱伝導率の低い素材を厚く用いることで、比較的容易に達成することができます。理想的なのは冷蔵庫や冷凍庫で、四方が断熱材に囲まれている空間こそが、温度管理に最適だといえます。一方の気密は、隙間を埋めて風の通り道を塞ぐことが重要で、先に断熱を行ってから気密に取り掛かることをおすすめします。
隙間を埋めるだけなら簡単ですが、開閉を行う部分やセンサーを通すところなどは、隙間が生じやすく気密を上げる難易度が高まるので注意です。温度管理の環境が完成したら、次は運用方法の選定と計画、テストといった本番前の準備が必要です。運用方法には直接現場に出向いて温度をチェックする方法と、遠隔で監視する方法があります。前者は急激な温度変化が発生した場合に、速やかに対処できるのが強みですが、定期的に足を運ばなければいけないのがネックです。
計画は運用方法に問題がないか、温度管理の目的に適している方法かどうかを自問自答しながら、綿密に立てていくことが大切です。テストは計画に不備はないか、発生する可能性のあるトラブルの確認や、発生したトラブルに対処できるか確認することが目的となります。いくら理想的な環境を用意することができても、運用がいい加減だと目的が達成できませんし、折角の準備が台無しになってしまうので気をつけたいところです。